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第六回:マイクロメーター+Autodesk Fusion 360-星を作る

株式会社 FRPカジR&Dセンター メールマガジン

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◇◇   技術評価受託の活用法と解説   ◇◇

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2024年3月15日

 

第六回:マイクロメーター+Autodesk Fusion 360-星を作る

 

<目次> ─────────────

 

・R&D所有設備紹介+動画

 

・モデリング技術+動画

 

<R&D所有設備紹介+動画> ─────────────

 

・今回の紹介する設備仕様

マイクロメーターPMU300-25MB(ミツトヨ)

 

〈マイクロメーターとは何か〉

 

マイクロメーターは主に板厚を測定するものとして使用されます。

弊社所有のU字形鋼板マイクロメーターPMU300-25MB(ミツトヨ)は、

定盤上に据え置くタイプとなっております。

小回りは利かないもののハンディよりも安定性があるため、

大きな形状の板厚中心部分を測定することが可能です。

U字形状の先端に測定面と測定面を上から挟み込むためのスピンドルが付いており、

カウント(寸法が表示されるデジタル目盛)上部にあるシンブルを回し、測定物をスピンドルで挟み込んで板厚を測定します。

 

測定範囲の概要を示すと以下のようになります。

 

・測定範囲:0~25mm(最大許容誤差5μm)

・フレーム深さ(最大で計測可能な平板の奥行):300mm

 

U字形状の先端にある測定面と挟み込むスピンドルの形状は、平面だけではありません。

様々な測定物に応じて、専門のマイクロメーターが存在します。

 

細溝形状の測定にはブレードマイクロメーター。

小径・横溝の測定にはキャリパー型内側マイクロメーター。

スプラインシャフトの溝径測定にはスプラインマイクロメーター。

パイプの肉厚を測定できる管厚マイクロメーター等、数十種類以上の測定面とスピンドルがあります。

 

〈実際の使用例・活用法〉

 

弊社ではハンドレイアップ法でありながら、JIS規格に準拠したGFRPの試験板の製作が可能です。

これを可能にしたのは、マイクロメーターをはじめとする寸法検査測定器によるGFRPの寸法精度評価や材料規格の構築、

そして製作工程管理(FRPは製作時の気温、湿度によっても厚みが変化します)の確立です。

 

当社では社内技術評価の一環としてFRP成形体に対してマイクロメーター等の検査機器を用い、

定量的な形状検査データを取得しました。

 

ここでは、原形型の製作手法の違いがFRP成形体の寸法精度に与える影響を評価しています。

 

マイクロメーターによる厚み計測の結果、

FRP成形体厚みの公差設定はレンジで3mm(±1.5mm)が妥当であることを明らかにしました。

 

さらに、狙い厚み2mmに対して厚み実測値が3から4mm程度に分布する等、

GFRPハンドレイアップの場合の厚み変動傾向を明らかにしました。

 

同時に原形型の製作方法は、FRP成形体形状精度に影響を与えなかったこともわかりました。

 

 

本結果については、当社HPでも技術レポートして公開しています。

 

・「原形型製作方法の違いがGFRP成形体の寸法精度に与える影響」技術資料_ENG-REPORT-010

「原形型製作方法の違いがGFRP成形体の寸法精度に与える影響」技術資料_ENG-REPORT-010

 

・ R&D所有設備動画のURL

https://x.gd/xM90q

 

 

<モデリング技術+動画>  ─────────────

 

〈モデリング作業のコツ〉

Autodesk Fusion 360-星を作る

1. 「ソリッド」から「スケッチ」を選択し、XYZ軸のどれかの基準面を選択します。

2. 「スケッチ」から「外接ポリゴン」を選択します。

外接ポリゴンとは中心点と内接円の半径、頂点の数を指定して正多角形を作成するモードです。

3. 任意の位置をクリックしてエッジ番号のコマンドウィンドに5と入力します。

4. 線分コマンド選択し、五角形の頂点から線を結び、五芒星(星の一筆書き)を描きます。

5. 押し出しコマンドを選択し、厚みを作ります。(今回は20mmで押し出しています)

 

・本モデリング技術の応用例

フィーチャーの編集から、厚みの矢印の上に表示されている横スクロールバーを移動させると

クリスマスツリーのオーナメントのような星に絞りが入ったデザインに仕上がります。

 

・上記の概要に該当する動画のURL

https://x.gd/Qmb7s