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第二回:三次元測定機+Autodesk Fusion 360-エンボス加工

株式会社 FRPカジR&Dセンター メールマガジン

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◇◇   技術評価受託の活用法と解説   ◇◇

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2023年11月16日

 

第二回:三次元測定機+Autodesk Fusion 360-エンボス加工

 

 

<目次> ─────────────

 

・R&D所有設備紹介+動画

 

・モデリング技術+動画

 

 

<R&D所有設備紹介+動画> ─────────────

 

・今回の紹介する設備仕様

三次元形状測定機 Blu Laser Line Probe SD Quantum E S 2.5m 7-Axis(FARO)

 

〈三次元形状測定機とは何か〉

 

三次元形状測定機は、定盤(ベース基準面)に置いた測定物に対して、

プローブでの接触又はブルーレーザを媒体とした非接触式によるスキャニングを行い、

測定物を3Dデータ化します。

測定物に接触又は挿入する針をプローブといい、接触してXYZ方向の座標を読み込みます。

非接触式はブルーレーザを投影して測定点を取得し、

カメラでレーザ投影を見て位置を決定します。

レーザで取得した測定点は大量の点群データとなり、測定物の形状を構築していきます。

 

〈実際の使用例・活用法〉

 

FRPは自由曲面形状のものが多く、ノギス等の接触式での測定が難しいです。

そのため、製作した製品形状を三次元形状測定機で取得し、STLデータ(ポリゴンデータ)化します。

これを3Dモデルデータと重ね合わせることで形状を比較します。

これを合致といいます。合致を行うことで2D寸法や3D形状の計測が可能となり、

2D寸法公差や幾何公差と比較した形状検査を行うことも可能です。

 

FRPはまず原形型を製作し、

原形型から形状を転写する形で生産型を製作することで形状物として成形できるようになります。

この生産型の成形面にマトリックス樹脂を含侵させたガラス繊維を積層してFRP成形物を得ることから、

生産型の形状はFRP成形物の形状精度に大きな影響を与えるため、

FRP成形を“行う前”に生産型の形状を検査することが大変重要です。

 

ただし、生産型も強化繊維とマトリックス樹脂を組み合わせたFRP製であることが多いため、

外的環境や促進剤添加量、主剤と硬化剤の比率のばらつきによって硬化収縮の度合いに違いが出るため、図面通り製作しても寸法がなかなか安定しません。

 

そのため、生産型とその型によって成形されたFRPの形状計測をそれぞれ三次元形状測定機で実施することで、

FRP成形物の形状の中で2Dまたは3D寸法が図面とずれている箇所を把握の上、

場合によっては生産型の手作業による修正と当該検査を繰り返すことがあります。

 

このように生産型とFRP成形物に関し、三次元形状測定機による2D寸法や3D形状を把握することで、

より形状精度の高いFRP成形物を得るための型を製作することが可能となります。

 

上述の検査においては、FRP成形物の3Dモデルデータと比較する条件下にて、生産型成形面をスキャニングした後にデータを反転させることで、

生産型のスキャンデータとFRP成形物をスキャンしたデータと合致させます。

 

データの反転を行うことで、成形面とその成形物という転写の関係にある形状の比較が可能となり、

成形物の形状最適化に向けた生産型形状の修正の方向性を明らかにできるのです。

 

 

・ R&D所有設備動画のURL

 

 

<モデリング技術+動画>  ─────────────

 

〈モデリング作業のコツ〉

Autodesk Fusion 360-エンボス加工

1.ソリッド-スケッチから文字コマンドを選択し、エンボス加工したい面をクリックして選択します。

2.文字を書きたい面を指定します

3.文字を書きます。

4.ソリッド-押し出しを選択し、書いた文字をクリックすると押し出しする矢印方向が表示されます。

5.押し出しする矢印方向をクリックして面内に矢印を引っ張ります。

 

・本モデリング技術の応用例

ソリッド-押し出しのコマンドを修正し、矢印を面外方向に引っ張ります。逆に盛り上がった文字が形成されます。

 

・上記の概要に該当する動画のURL