toggle
FRP products with a smile

第二十回:塗装膜厚計+Autodesk Fusion 360-スライムを作るpart1

株式会社 FRPカジR&Dセンター メールマガジン

◇◇◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

◇◇   技術評価受託の活用法と解説   ◇◇

◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◇◇

2025年5月14日

 

 

第二十回:塗装膜厚計+Autodesk Fusion 360-スライムを作るpart1

 

<目次> ─────────────

 

・R&D所有設備紹介+動画

 

・モデリング技術+動画

 

 

<R&D所有設備紹介+動画> ─────────────

 

・今回の紹介する設備仕様

塗装膜厚計 SWT-8000(サンコウ電子研究所)

 

〈塗装膜厚計とは何か〉

 

塗装膜厚計は、対象物表面に施された塗膜の厚さを非破壊で測定する機器です。

特に、塗膜の均一性や耐久性管理、品質保証を目的に使用されます。

 

当社所有の塗装膜厚計 SWT-8000/Fe-2.5(サンコウ電子研究所)は、

磁性金属基材(鉄・鋼)上の非磁性塗膜の厚さを高精度で測定できる装置です。

 

当社で使用しているFe-2.5プローブの主な仕様は以下の通りです。

 

測定方式:磁気誘導式(電磁式)

測定範囲:0~2500μm(2.5mm)

表示分解能:1μm(0~999μm)

切替により 0.1μm(0~400μm)、0.5μm(400~500μm)、0.01mm(1.00~2.50mm)

測定精度:0~100μm:±1μmまたは指示値の±2%以内、101μm~2.50mm:±2%以内

プローブ形状:1点定圧接触式、Vカット付き(φ13×48mm)

表示方式:デジタル表示(LCD)

 

 

〈実際の使用例・活用法〉

塗装膜厚計 SWT-8000(サンコウ電子研究所)の使い方は以下の通りです。

 

1. 測定準備

測定プローブを本体に接続し、電源をオンにします。

プローブは、測定対象(金属基材)の種類に応じて、鉄・鋼(磁性金属)用プローブ、

またはアルミ等の非鉄金属用プローブを選択できます。

当社が所有しているFe-2.5プローブは鉄素地用のプローブとなります。

測定前に付属のテスト用ゼロ板を用いてゼロ点調整(キャリブレーション)を行います。

プローブを手で持ち、どこにも接触していない状態で「ZERO」キーを押し、ゼロ板を10回測定します。

10回測定すると、電子音が連続でなり、数値が表示されます。

この数値が0付近であることを確認します。

次にゼロ板の上に付属の3枚の標準板(50μm、302μm、1.00mm)から測定対象と同じか、

やや厚めのもの選び、ゼロ板の上に載せ、上矢印または下矢印キーを押してから10回測定を行います。

10回測定すると、電子音が連続でなり、数値が表示されます。

この数値が標準板に表記されている数値と同じになるよう、上下矢印キーで膜厚数値を修正します。

未操作で5秒経過すると数値が確定し、測定画面に戻ります。

ゼロ調整は定期的に行うことで精度を維持することができます。

 

2. 膜厚測定

測定物の表面の汚れや異物を取り除いてから測定してください。

測定対象の表面にプローブを垂直にあて、測定ボタンを押すと瞬時に膜厚が表示されます。

プローブに傾きがあると正確な測定ができません。

測定値はμm(マイクロメートル)単位で表示されます。

 

3. 測定データの管理

 

測定したデータは本体内に保存され、後から呼び出し・確認が可能です。

パソコンへのデータ転送も可能で、記録管理や分析に役立ちます。

 

 

当社では、塗装劣化した設備や付帯設備の改修・補修を目的として塗装膜厚管理を実施しています。

特にメッキ工場や薬品を扱う施設などでは、腐食環境にさらされる設備の塗膜厚が劣化や腐食の進行度に大きく影響します。

 

具体的には、目視による劣化診断を補完する形で本装置を使用しています。

目視では捉えきれない微細な膜厚の減少や不均一性を、数値で定量的に評価することで、

設備のメンテナンス周期や適切な補修方法の提案につなげています。

 

 

・ R&D所有設備動画のURL

 

 

<モデリング技術+動画>  ─────────────

 

〈モデリング作業のコツ〉

Autodesk Fusion 360-スライムを作るpart1

1.      上部ツールバーの「作成(Create)」→「スケッチ(Create Sketch)」をクリックします。

2.      作業平面(例:XY平面)**を選択し、スケッチモードに入ります。

3.      中心の座標から垂直に線を伸ばし、適当な位置でクリックします。

4.      ツールバーの スケッチ(Sketch) → 寸法(Dimension)またはショートカット「D」キーを押します。

5.      寸法を指定します。垂直線を150mmと定義します。

6.      作成(Create) → スケッチの作成(Create Sketch) をクリックし、

3.で描いた垂直線上、そして中心の座標点から少し下がったところから小さな円を描きます。

7.      4.のコマンド操作で寸法を指定します。円を10mmと定義します

8.      1.のコマンド操作で3.で描いた垂直線上に平行な線を描きます。

9.      4.のコマンド操作で寸法を指定します。40mmと定義します。

10.  1.のコマンド操作で適当な位置に平行線を描きます。

11.  4.のコマンド操作で寸法を指定します。高さ50mm、幅75mmと定義します。

12.  1.のコマンド操作で適当な位置に垂直に線を描きます。

13.  4.のコマンド操作で寸法を指定します。中心座標より20mmと定義します

14.  今までひいた線をクリックし、スケッチパレットから構築線(Construction)に変更します。

 

 

・本モデリング技術の応用例

 

スケッチパレットから線種変更の活用方法

・円の中心線を作る

円の直径や対称なスケッチを作成するために構築線を利用。

 

・ミラーの基準線

片側の形状を作成し、構築線を基準にしてミラーを適用。

 

・スイープのパス

構築線をパスとして使い、スイープやロフトの軌道を作る。

 

注意点としては、「構築線」は3Dモデリングの押し出し(Extrude)や回転(Revolve)では選択できません。

形状の作成に使う場合は通常の線(Normal)に戻す必要があるがあります。

 

 

・上記の概要に該当する動画のURL